日紡録

新しい恋へ 新しい道へ  2人で

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林檎の歌

2008-12-04-Thu-12:32
青林檎







昨日、職場でいただいた青森産の林檎。
冷蔵庫に入れてあるのですが、開け閉めする度に
甘くて瑞々しい、爽やかな香りがふわ~っと漂うのです。

その時、ふと「林檎の短歌があったよな…」と思い、
記憶から言葉の断片を引っ張り出してきて、調べてみました。


 青林檎 与へしことを 唯一の
     積極として 別れ来にけり
 (河野裕子)


これです。
青林檎を渡すことが精一杯だった。
その部分に自分の似たような体験を重ねるととても懐かしい気持ちになります。

実は今回読みなおすまで、
青林檎 = 青い = 若さ・未熟さ だとしか考えていなかったのです。
でも、青林檎は青林檎でちゃんと熟した果物だから、本当は
『叶わなかったけれど、これもひとつの想いのかたち』
という意味も含まれているんじゃないかな…なんて思ってみました。


それからもうひとつ。


 君かへす 朝の舗石 さくさくと
      雪よ林檎の 香のごとくふれ
 (北原白秋)


こっちは調べている時に偶然目にして、とてもいいな、と思った短歌です。

雪の白、林檎の赤。
隣を歩く君の黒い髪。
林檎の香り。
舗石に積もった雪を踏む二人の足音。
林檎をかじる時の音。
朝の光。

君かえす ということは、彼女には帰らなければいけない場所があるのでしょうか?
帰したくないけど、帰らせないといけない。
帰りたくないけど、帰らないといけない。
そんな二人の気持ちが最初の五文字に込められているような気がします。

あと、 雪よ林檎の 香のごとくふれ の部分。
ずっとは一緒にいられない僕の代わりに
優しく漂う林檎の香りのように彼女を包んで欲しい、という願いが
こめられていて、嬉しいような、切ないような。

ん? これって、彼女側の気持ちでは…?
やっぱりここでも自分のことと重ねて見てしまいますね。
素敵だなと思う短歌って、こんな風に自分と繋がる部分が多いんでしょうね、きっと。

あぁ、そっか。だから素敵と感じるのか…。
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